【読書マニアがレビュー/評価】『護られなかった者たちへ』中山七里の感想

引用:Amazon商品ページ

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護られなかった者たちへ

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こんな人におすすめ!
○ミステリーが好きな人
○リアルな設定が好きな人

今回は、中山七里さんの『護られなかった者たちへ』を読んでみたいと思います。

 

何やらバイオレンスな感じの表紙ですね。

 

いったいどんな物語が待っているのでしょうか?

 

早速読んでいこうと思います。

 

【登場人物】

・篠 誠一郎(とましの せいいちろう)

宮城県警捜査一課に配属されて10年の刑事。以前は気仙沼署の強行犯係にいた。20年連れ添った女房と、40過ぎに授かった一人息子と一軒家に住んでいたが、2011年3月の震災の津波で亡くして(死体は見つかっておらず、死亡届もまだ提出していない)からは、官舎で一人暮らしをしている。

・蓮田(はすだ)

捜査一課に配属されて2年目の笘篠のパートナー。中学から体育会系のため、タテ社会に従順。既婚者で官舎に住んでおり、幼稚園に通う長男がいる。

・三雲 忠勝(みくも ただかつ)

仙台市青葉区福祉保健事務所保護第一課課長。昭和43年8月6日生まれ。生活保護法に熟知し、実務にも長け、専門知識と業務に明るい人間で生き字引のような男。慎重な性格で、度が過ぎるほどのお人好し。震災で兄夫婦と甥2人を失ったが、20年以上前に結婚し、家計を一任する妻の尚美(なおみ)と、現在は東京の化粧品会社に勤務する23歳の娘は無事だった。

・利根 勝久(とね かつひさ)

昭和60年1月28日生まれの30歳。出稼ぎに行ったまま音信不通で父親は物心ついたころからおらず、母親は高校を卒業するころに男を作って出て行ったため、愛情を知らずに育った。執行猶予がついたため実刑にはならなかったが、過去にヤクザの須藤を意識がなくなるまで殴打したことで逮捕されたことがある。22歳だった2007年12月8日、塩釜福祉保健事務所で窓口業務に従事していた三雲忠勝(当時33歳)に殴りかかり、全治2週間の怪我を負わせたうえ、同日深夜に塩釜福祉事務所庁舎の裏手に放火。現住建造物等放火罪で起訴され、検察から懲役10年を求刑される。動機については「知人である遠島けいの生活保護受給の件でむしゃくしゃしていました」としか語らず、弁護士も情状酌量を訴えるだけで積極的な弁護をしなかったため、求刑通りの懲役10年の判決がくだり、控訴はせずに服役する。刑務所では旋盤技術を磨き、機械加工技能士二級に合格した。

引用:Wikipedia

 

 

【あらすじ】

 

仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。

三雲は公私ともに人格者として知られ、怨恨が理由とは考えにくい。

一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。

三雲の死体発見からさかのぼること数日、一人の模範囚が出所していた。

男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か。

なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか? 誰が被害者で、誰が加害者なのか。

本当に“護られるべき者”とは誰なのか

怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義……

万般の思いが交錯した先に導き出される切なすぎる真実――。

“どんでん返しの帝王”中山七里が挑む、骨太の社会派ヒューマン・ミステリー。

 

引用:Amazon商品ページ

 

 

【私的満足度】

読みやすさ ★★★★★

表 現 度 ★★★★★

おもしろ度 ★★★★★

総合満足度 ★★★★★

 

【感想】

 

結構リアルな設定だったので、読んでいくうちに、どんどん物語に引き込まれていきました。

 

めちゃくちゃ深かった・・・

 

それでは私が感じたことを少し書いていこうと思います。



① 生活保護の実態

 

本書の大きなテーマの1つとして、「生活保護」があります。

 

本作中には、生活保護の受給者が何人も登場します。

 

彼らが生活保護を受けるに至った経緯はさまざまです。

 

働けなくなった人やわざと働かない人などなど、生活保護を受給するべき人もいれば、そうでない人も登場しました。

 

また、とある理由から生活保護を受けない人も登場しました。

 

その理由とは「社会に甘えてはいけない」というものでした。

 

これらの設定って、とってもリアルだと思います。

 

度々、ニュースなんかにも取り上げられていますよね。

 

生活保護にはいい面もあれば、悪い面もあります。

 

それがリアルに描かれていたのが本作の特徴でした。

 

生活保護について、色々と考えさせられました。

 

制度の良し悪しは置いといて、人間ドラマというか、背景の深さというか、めちゃくちゃ深かったです。

 

リアルな設定の作品が好きな人には、ぜひ読んでいただきたと思います。



② 連続する殺人

 

本作では殺人事件が発生します。

 

死因は、「手足や口の自由を奪われた状態の餓死」でした。

 

犯人の動機は不明。

 

どうやら物取りではないようです。

 

なんらかの怨恨が原因でもなさそう・・・

 

謎が謎を生みます。

 

そして、また同様の手口で発生する殺人事件。

 

その被害者とは?

 

ここからはネタバレになってしまうので、記載を控えたいと思います・・・

 

それにしても、エグい殺し方ですよね。

 

何もできない状態にして、餓死させる。

 

個人的には恨みがある人が殺したようにも見えますが・・・

 

真相が気になる方は、ぜひ本書を読んでみてくださいね!



③ 犯人の動機とは?

 

先ほども書きましたが、本作の殺人動機は不明です。

 

でも、安心してくださいね、しっかりと終盤で明かされます。

 

個人的には「犯人の殺人動機」に注目してほしいです!

 

理由がなんというか、泣けるというか、なんというか、、、

 

おっと、ネタバレしそうになってしまいました汗

 

殺人動機に注目してほしいなんて、少し物騒なことを言っていますが、殺人動機も本作の魅力だと思います。

 

では、どんな殺人動機なのか・・・?

 

なぜ、被害者をわざわざ自由を奪ってまで、餓死させたのか?

 

殺人動機がわかった時、本作の魅力が一気に解き明かされますよ!



【まとめ】

 

今回は、中山七里さんの『護られなかった者たちへ』を読んでみました。

 

生活保護がテーマの本作。

 

生活保護のリアルな実態が露わになっていました。

 

また、謎が謎を生む殺人動機にも注目してほしいです!

 

殺人動機が解明された時、本作の魅力が爆発します。

 

みんなのレビュー

皆さんのレビューも紹介したいと思います!

星5

読み始めてから最後まで止まらなかった。
社会保障制度をテーマにしたミステリー小説となっており、小説の面白さだけでなく学びのある作品だと感じた。
他の中山作品と同様、最後の最後まで展開が大きく変わる読み応えのある作品だと思う。
文章量や登場人物の少なさで物足りなさを感じる方もいるかもしれないが、私としてはもう一度読みたいと感じるさくひんであった。

・考えさせられるの一言に尽きる。ジェットコースターのような展開。
・生活保護の不正受給があっても、なにも制度は変わってない現状と、そこで朽ちていく人間がたしかにいることを考えさせられました。心に刺さる物語でした

 

星4

・実写化されると面白いということが裏付けされていると思っているので、読んでしまいます。kindleで初めての長編というか普通のボリュームの小説でした。ミステリ好きだとお話の途中で展開は読めるんじゃないかと思いますが、それでもしっかり面白かったです。文章も好き。初めての作家さんでしたが、続けて読んでみたいです。

・重く考えさせられるテーマでしかし読後感は前向きな気持ちにも。
最後までわからないものですね。読み応えありました!

引用:Amazon商品ページ

 

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