【読書マニアがレビュー/評価】『悪い夏』染井為人の感想

引用:Amazon商品ページ

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こんな人におすすめ!
○リアルな設定が好きな人
○現代社会に関心がある人

今回は染井為人さんの『悪い夏』を読んでいこうと思います。

何やら暗そうな雰囲気が漂っている本作。

暗い物語なのでしょうか?

内容が気になるので、早速読んでいこうと思います。



【あらすじ】

 

26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす! 第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。

引用:Amazon商品ページ



【私的満足度】

読みやすさ ★★★★★

表 現 度 ★★★★★

おもしろ度 ★★★★★

総合満足度 ★★★★★

 

【感想】

 

めちゃくちゃリアルな設定となっておりました。

現代社会の問題がとてもリアルに描写されていました。

生活保護の問題って、こんなにも深かったんですね。

それでは私が感じたことを少し書いていこうと思います。



① 生活保護のリアル

 

本作を読んでみて、まず感じたことは生活保護のリアルが描かれているということです。

働こうとしない人、不正受給をしている人、もちろん本当に困っていて生活保護を受けている人もいます。

さまざまな人のバックグラウンドが詳細に描かれていました。

 

また、役場の対応も個人的にはリアルだったと思います。

門前払いする人や生活保護の人に説教する人などなどが描かれていました。

もちろん、そんなひどい対応をする人は一握りです。

しかし、ひどい対応をする人がいるのもまた事実。

生活保護の光と闇がしっかりと描かれている、そんな作品でした。

 

生活保護かぁ・・・

私の周りには受給している人がいないので、正直あまり馴染みがありません。

やっぱり、生活保護は本当に困っている人に受給して欲しいですよね。

本当に必要としているのに、受給できない人もいるんだと思うと、なんだか悲しくなります。

私がもし、生活保護が必要な立場になったら、受給できるのか少し心配になってしまいます。

かといって、取り扱いが非常に難しい生活保護。

役場の人の立場に立つと、どの人が生活保護を本当に必要としているのか判断するのは難しいと思います。

生活保護の問題は、考えても考えても解決しそうにありません・・・

でも考えることが大切だと思いますので、これからも機会があれば私なりに考えていこうと思います。



② 人の闇

 

生活保護を取り巻く人の闇もリアルに描かれていました。

生活保護受給者の弱みに漬け込むケースワーカー。

そんなケースワーカを強請ろうとする人たち。

闇が闇を生み出していました・・・

 

人の闇から闇がどんどん生み出され、より深い闇になっていく。

これも人との闇の真理をうまく表現していると思います。

悪い人には悪い人が寄ってくるんですよね。

私は善人になれるように善処したいと思います笑

 

それにしても、人の闇にはなぜか引き込まれてしまいます。

人の醜い部分を見ているのに、なぜか読む手が止まらない・・・

なぜなんでしょうね?

不思議で不思議でたまりません。

考えたくもないですが、私も闇に染まってしまっているのか?

皆さんも同じような経験があるかもしれませんね。

人の闇を覗くのが好きな人には、ぜひおすすめしたい作品となっておりました。

 

 

③ 考えさせられるラスト

 

本作のラストにはさまざまなことを考えさせられました。

少しネタバレさせてください。

本作のラストは、決して後味の良いものではありません・・・

結構後味が悪かったりします。

後味が悪いが故、考えさせられることも多かったんだと思います。

 

私が考えさせられたことについて、少しだけ書こうと思います。

・生活保護が本当に必要な人とは

・人との闇との向き合い方

・誠実さとは?

などなど、考え始めたらキリがありませんでした。

それくらい深い物語となっておりました。

日本の問題について考えることが好きな方には刺さると思います。

公務員の人は特に考えさせられると思いますので、ぜひ読んでいただきたいです

私がもしケーズワーカーだったら、本作を何度も読み返すと思います。

生活保護について考えさせてくれる良書ですので、皆様もお手にとってみてはいかがでしょうか?



【まとめ】

 

今回は染井為人さんの『悪い夏』を読んでみました。

生活保護のリアルが鮮明に描かれている本作。

生活保護について深く考えさせられました。

現代社会の問題についても学べる作品となっております。

特に公務員の方におすすめしたいと思います。

 

また、人の闇についてもよく表現されていました。

人の深い闇が描かれているのに、読む手が止まらない・・・

そんな感覚を皆さんにも味わってもらいたいです。

皆さんも人の闇をのぞいてみませんか?



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