【読書マニアがレビュー/評価】『信仰』村田沙耶香の感想(ネタバレなし)
引用:Amazon商品ページ
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○考察が好きな人
○短編集が好きな人
今回は村田沙耶香さんの『信仰』を読んでいこうと思います。
短編集ということで、どんな物語が待っているのでしょうか?
短編集は読みやすいので、私は大好きです!
それでは早速、読んでいこうと思います。
【あらすじ】
「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」
好きな言葉は「原価いくら?」で、現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。
同級生から、カルト商法を始めようと誘われた彼女は――。
信じることの危うさと切実さに痺れる8篇。
引用:Amazon商品ページ
【私的満足度】
読みやすさ ★★★★☆
表 現 度 ★★★★☆
おもしろ度 ★★★★☆
総合満足度 ★★★★☆
【感想】
色々と考えさせられた作品でした。
少し難しかったですが、深い物語が待っていました。
まさに「信仰」について考えさせられた作品でした。
それでは、私が感じたことを少し書いていこうと思います。
① 信仰とは?
この短編集の中には、「信仰」という話がありました。
その話では、文字通り、信仰について考えさせられました。
「信仰」という言葉って、なんだか宗教ちっくだと思いませんか?
でも、この話では宗教は関係ありません。
私たちの身の回りにある「信仰」について、書かれていました。
では、「信仰」とは何を指すのでしょうか?
「信仰」とは、「自分が信じていることや考え方」だと思いました。
「自分が信じていることや考え方」は、なんでもいいです。
例えば、「節約して生活したい」とか「真面目に生きなければならない」とかとか・・・
なんでもいいのです。
きっと皆さんの中にも、自分なりの「信仰」があると思います。
そう考えると、私たちの生活には「信仰」が溢れています。
そして、「信仰」は自由なんだと気付かされました。
「信仰」という言葉について、全く考えたことがなかったので、いい機会になりました。
これからは自分なりの信仰を大切にしていこうと思います。
② カルチャーショック
この短編集の中には、「カルチャーショック」という物語がありました。
カルチャーショックでは、「均一」と「カルチャーショック」の二つの文化が登場します。
「均一」の文化は、文字通り均一の人や街が存在します。
一方で、「カルチャーショック」の文化には、私たちの文化のように、いろいろな人や街が存在します。
この物語では、均一の文化の人が、カルチャーショックに旅行に出かける様子が描かれています。
この物語はとてもとても短いです。
でも、とても深いと思いました。
そして、物語の中身を完全に理解することが出ませんでした・・・
それくらい深かったです・・・
最後の展開が、特に難解でした。
二つの文化が混じり合う場面があるのですが、最終的にどうなったのかがわかりませんでした。
最終的に二つの文化は混じり合ったのかどうか・・・
読者の読み方に任せるという感じなんでしょうか?
それも、またいいですね!
展開を読者に任せるのも、読書の醍醐味ですよね!
そういう意味で、面白い物語でした。
③ 気持ちよさという罪
この短編集には、「気持ちよさという罪」という物語がありました。
そこでは、「多様性」がテーマになっていました。
「多様性」とは、一般的に「さまざまな文化や価値観など、多種多様なバックグラウンド」を指します。
でも、その意味で終わらないのが、この物語。
「多様性」をもっと深く考えています。
では、「多様性」には他にどんな性質があるのでしょうか?
あまり書くとネタバレになりそうなので、簡単に書きますね。
「多様性」とは、「受容に見せかけた排除」だそうです。
それだけでは意味がわからないと思います。
それは、この物語を読んだらきっと、理解できると思います。
「受容に見せかけた排除」とは?
ぜひ、読んで確かめてくださいね!
【まとめ】
今回は、村田沙耶香さんの『信仰』を読んでみました。
とてもとても深い作品でした。
そして、「信仰」や「多様性」などについて、たくさん考えさせられました。
少し難しい内容となっていましたが、皆さんの考え方がさらに深くなること間違いなし!
ぜひ、読んでみてくださいね!
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村田沙耶香さんとは?
村田 沙耶香(むらた さやか)は、千葉県出身の小説家、エッセイスト。
大学時代には、小説と向き合うためにコンビニエンスストアでアルバイトを開始し、2016年に『コンビニ人間』で芥川龍之介賞を受賞した後もしばらくアルバイトを続けていた。
横浜文学学校にて宮原昭夫に学ぶ。
参考:Wikipedia
村田沙耶香さんの他の作品
あらすじ
「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作
36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。
「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。
ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。
累計92万部突破&20カ国語に翻訳決定。
世界各国でベストセラーの話題の書。
引用:Amazon商品ページ
「コンビニ人間」の書評はこちら!
・殺人出産
あらすじ
「産み人」となり、10人産めば、1人殺してもいい──。そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は命を作る尊い存在として崇められていた。育子の職場でも、またひとり「産み人」となり、人々の賞賛を浴びていた。素晴らしい行為をたたえながらも、どこか複雑な思いを抱く育子。それは、彼女が抱える、人には言えないある秘密のせいなのかもしれない……。
引用:Amazon商品ページ
・授乳
あらすじ
受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。授業は週に2回。火曜に数学、金曜に英語。私を苛立たせる母と思春期の女の子を逆上させる要素を少しだけ持つ父。その家の中で私と先生は何かを共有し、この部屋だけの特別な空気を閉じ込めたはずだった。「――ねえ、ゲームしようよ」。表題作他2編。
引用:Amazon商品ページ
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