【読書マニアがレビュー/評価】『何者』朝井 リョウ の感想(ネタバレなし)

引用:Amazon商品ページ

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何者(新潮文庫)

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こんな人におすすめ!
○リアルな話が好きな人
○どんでん返しが好きな人

 

 今回は、朝井リュウさんの『何者』を読んでいこうと思います!

 

何者かぁ・・・

 

就活生らしき人たちが表紙に写っていますが、どんな物語なのでしょうか?

 

気になるので、早速読んでいきたいと思います!

 

【登場人物】

・二宮拓人(にのみや たくと)

主人公。社会学部。学生サークルで演劇の脚本を作っていたが、就職活動を機にやめる。観察能力が高く、細かなことに気が付く。

・神谷光太郎(かみや こうたろう)

二宮の友人で、ルームシェアをしている大学生。社会学部。学生時代はバンド活動に注力していた。性格は明るく、コミュニケーション能力が高い。

・田名部瑞月(たなべみづき)

二宮の片思いの相手で、小早川の友人。社会学部。光太郎に片思いしており、一時期付き合っていたが振られている。米国でインターンシップを経験。5人の会話の中ではどちらかというと聞き役。

・小早川理香(こばやかわ りか)二宮・神谷の部屋の上の階に住む大学生。外国語学部国際教育学科。留学生交流会で田名部と知り合い、宮本とは付き合って三週間ながら同棲している。米国留学を経験。就職活動に対する意識が高く、エントリーシート記入、模擬面接、OB訪問に余念がない。毎日のできごとをポジティブな言葉で脚色したツイートを慣習的に行う。

・宮本隆良(みやもと たかよし)

二宮・神谷の部屋の上の階に住む大学生。小早川の彼氏。小早川とは付き合って三週間ながら同棲している。小早川と同じ部屋に住んでいるため他3人が部屋に来た際は話に加わる。就職活動のありように批判的であり、当初は就職活動をしないと言っていたが、のちに4人に隠れて就職活動するようになる。

・銀次(ぎんじ)

学生サークルで二宮とともに演劇の活動をしていた元大学生。大学をやめて自分の小劇団を設立し活動している。サワ先輩二宮と親交のある先輩。大学院二年。「理工学部院二年」とあるが専門は不明。

引用:Wikipedia

 

【あらすじ】

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。

 

光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。

 

瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。

 

だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。

 

引用:Amazon商品ページ

 

 

【私的満足度】

 

 読みやすさ ★★★★★

 表 現 度 ★★★★★

 おもしろ度 ★★★★★

 総合満足度 ★★★★★

 

【感想】

 

いやぁ、読んだ後の余韻が・・・

 

就活生のリアルな心情が詰め込まれた作品でした。

 

それでは、私が感じたことを少し書いていこうと思います!

 

 

① 就活生のリアルな心情変化

 

この作品には、就活生のリアルな心情変化が描かれていました。

 

初めは、フレッシュな気持ちで就活を始めます。

 

エントリーシートを一生懸命書いてみたり、面接をどんどん受けてみたり・・・

 

THE 就活生って感じがしますね。

 

また、登場人物同士が協力し合いながら、就活を始めます。

 

悩みをお互いに聞いたり、お互いにエントリーシートを書いてみたり・・・

 

キラキラしていました!

 

でも、物語が進むにつれて、少しずつ不穏な空気が流れ始めます。

 

誰かの内定が決まったり、就活がうまくいかなかったり、、、

 

協力して就活をしているが故に、それらが目立ってしまいます。

 

協力しているが故に・・・

 

この辺りから、就活生の葛藤や苦悩が露わになってきます。

 

それが、リアルに描写されていて、物語に引き込まれました。

 

何だか、大学生時代を思い出しました。

 

ここまでギクシャクしてなかったですけどね笑

 

でも、就活は辛かった記憶があります。

 

だから、余計に物語に引き込まれたのかもしれません。

 

就活が辛かった人には、絶対刺さる作品となっていました!

 

 

② 闇が深いSNS

 

この物語の登場人物たちは、SNS上で就活の状況を報告します。

 

どれも、よくある投稿って感じです。

 

表に出している感情って、当たり障りのないものが多いですよね。

 

でも、それはメインアカウントでの話・・・

 

持っているアカウントは1つとは限りませんよね?

 

アカウントがもう一つあったり・・・

 

それもリアルで面白い!

 

そのアカウントには何が書かれているのでしょうか?

 

書かれている内容が、リアルでした・・・

 

何だか人間の裏の部分を見ているようでした。

 

いったい、どんなことが書かれているのでしょうか?

 

気になる方は、ぜひこの本を読んでみてくださいね!

 

 

③ ラストに待つ、どんでん返し

 

少しだけ、ネタバレさせてください!

 

この物語には、どんでん返しが待っています。

 

それがとても衝撃的でした・・・

 

そして、読んだ後の余韻が凄まじい・・・

 

「あっ、そんな時からそう思ってたのか。」と思い、ついつい読み返してしまいました。

 

いろいろ書きたいのですが、勢い余ってネタバレしてしまいそうなので、やめておきます!

 

この感覚を皆さんにも味わってもらいたいな・・・

 

きっと、私と同じ感覚に陥るはずです!

 

私ももう一回読んだ後の余韻を味わいたい!

 

ということで、もう一回読んできます笑

 

 

【まとめ】

 

今回は、朝井リョウさんの『何者』を読んでみました!

 

就活生のリアルな心情変化が鮮明に描かれていました。

 

また、待ち受けるどんでん返しの結末・・・

 

面白すぎた!!!

 

文句なしの星5でした!

 

リアルな話が好きな人には、必ず読んでもらいたい作品となっていました。

 

読んだ後の余韻がクセになること間違いなし!

 

ぜひ、皆さんも読んでみてくださいね!

 

 

みんなのレビュー

皆さんのレビューも紹介します!

星5

タイトルを聞いたことがある!という理由で読み始めました。
就活がテーマだったので気難しい内容が続くのかと思いましたが、サラッと読めました!
物語の所々で主人公の心の声が書かれているのですが、それに対して、うんうん!と共感してしまいました。
登場人物が何名か出てきますが、私の性格は主人公に似てる気がしました。少し光太郎っぽさもあるかもですが、、、
読み進めてるうちに、主人公に対して感情移入してしまう人ほど、終盤でドキッとさせられるんじゃないでしょうか

・私は東日本大震災の次の年に大学に入学しました。ちょうどこの本の時系列と重なります。
就活の様子、SNS の扱いがあまりにもリアルで、こんな正直に書いてしまっていいのだろうか?と恥ずかしく感じました。意識が高い子、意識が高い子を冷めた目で見る周りの視線、まさにこんな感じでした。
衝撃のラストをこれからも心に刻んでおきます。

 

星4

・リアルな就活生を描いてる。

・感動や想像外の展開はほぼありません。
でも、確かな教訓を得ることができます。
私は心にグサッと刺さる言葉がいくつもありました。自分を何かから守るため、背伸びして観察者でいたのかもしれません。

引用:Amazon商品ページ

 

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朝井リュウさんとは?

朝井 リョウ(あさい りょう)は岐阜県出身の小説家。

・2009年、早稲田大学在学中に『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、2012年には同作が映画化された。

・2013年、『何者』で第148回直木三十五賞受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少となる

・2021年、『正欲』で柴田錬三郎賞受賞。

・大学在学中に作家デビューをしたが、卒業後は就職活動を行って会社員となり、2015年までは兼業作家であった。6作目の『何者』は初めて営業の新入社員として仕事をしながら、通勤前と帰宅後に執筆した。

・スタジオジブリの作品のファンである。直木賞を受賞後の初の作品『世界地図の下書き』では、数々のスタジオジブリ作品を通して活躍しているアニメーターの近藤勝也が表紙絵を担当した。

参考:Wikipedia

 

朝井リュウさんの他の作品

正欲

正欲(新潮文庫)

あらすじ

自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな。
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初めての恋に気づく女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある人の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。
だがその繋がりは、”多様性を尊重する時代"にとって、ひどく不都合なものだった。
この世界で生きていくために、手を組みませんか。
読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。

引用Amazon商品ページ

『正欲』の書評はこちら!

【レビュー/評価】『正欲』朝井 リョウの感想(ネタバレなし)

 

スター

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あらすじ

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引用:Amazon商品ページ

もういちど生まれる

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引用:Amazon商品ページ

 

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