【読書マニアがレビュー/評価】『黒い家』貴志祐介の感想

引用:Amazon商品ページ

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こんな人におすすめ!
○ホラーが好きな人
○人怖が好きな人

今回は貴志祐介さんの『黒い家』を読んでいこうと思います。

見るからに表紙がホラーちっくですね。

結構怖そうな雰囲気・・・

私読めるかなぁ涙

でも、めちゃくちゃ内容が気になるので早速読んでいこうと思います。



【あらすじ】

 

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに……。恐怖の連続、桁外れのサスペンス。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。第4回日本ホラー小説大賞受賞作。

引用:Amazon商品ページ



【私的満足度】

読みやすさ ★★★★★

表 現 度 ★★★★★

おもしろ度 ★★★★★

総合満足度 ★★★★★

 

【感想】

 

めちゃくちゃ怖かった・・・

人怖が全開に表現されていました。

本当に怖いのって、人間なのかもしれませんね。

それでは私が感じたことを少し書いていこうと思います。



① 第一発見者

 

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定の仕事をしていました。

とある日、若槻が顧客の「黒い家」を訪問した際、顧客の首吊り死体を発見してしまいます。

息子の死体を発見しても無表情の顧客。

若槻はそんな顧客の態度に違和感を覚えるのでした・・・

 

主人公が第一発見者になるのは、ミステリーあるあるですね。

仕事をしていても、首吊りしたいには出会いたくないです・・・

死体を見た時の衝撃は相当なものだったと思います。

驚きながらも、顧客の様子を見る主人公も少し不気味ですね。

もっと不気味なのは、息子の死体を目にしても微動だにしない顧客の方ですが。

顧客は自分の息子の死体を見たのに、なぜ微動だにしなかったのか?

動揺し過ぎて、おかしくなってしまったのか?

それとも、何か思惑があるのか・・・

いい感じに謎が生まれてきて、読む手が止まりませんでした。

文章も比較的読みやすくて、すらすら読めちゃいました。

不気味なほどに、すらすら読めました・・・

これも作者の思惑なのかもしれませんね。

こういう不気味さも個人的には大好きです。



② 自殺?他殺?

 

「黒い家」で発見された死体は、自殺として処理されました。

しかし、違和感が残る主人公。

果たして、本当に自殺だったのか?

保険金目的の殺人だったのではないか?

そんな疑問が主人公の中に芽生えました。

 

そして、事件後、頻繁に保険会社に足を運ぶ「黒い家」の顧客とその妻。

まだ保険金が降りないのかと催促してきます。

そこにはある種の異常さがありました。

葬式をするのにもお金がかかるのはわかりますが、それにしても異常なほど保険金の催促をしてきます。

 

確かに、めちゃくちゃ怪しい・・・

これなら、保険金目的の殺人と思われても、致し方ないかもしれません。

なぜ、この顧客夫婦は保険金にこれまで固執するのか?

またしても、謎が生まれました。

 

独自にこの件の調査をすることにした主人公の若槻。

事件の調査を進めると、不気味な出来事が起きて・・・

この展開もなかなかに不気味で読み応えがありました。

あまりにも不気味でしたので、少し読むのを躊躇してしまいました。

それでも、読む手が止まらない涙。

そんな不気味さも兼ね備えた作品となっておりました。

 

 

③ 人怖のラスト

 

ホラー作品ということで、ある程度の不気味さや怖さは覚悟していましたが、めちゃくちゃ怖かったです涙

怖さのジャンルとしては人怖でした。

お化けは出てきませんので、お化けが苦手な方でも問題なく読めます。

個人的には、お化けが出てくる話よりも怖かったです。

もしかすると、一番怖いのは人間なのかもしれませんね・・・

 

ここからは注目して欲しい点をいくつか紹介しますね。

少しネタバレをしてしまうかもしれませんので、苦手な人は飛ばしてくださいね。

 

まず、注目してほしいのは「顧客の妻の異常さ」です。

保険金に対する異常さ、異常なほどの執念などなど異常な点が多い顧客の妻。

この人やばくね?と純粋に思ってしまいました。

もしかして、顧客が死体を発見した時に無表情だったのは、この妻のせい?

そんな考察も捗りました。

妻の様子の描写も詳細で、さらに物語が不気味になっていました。

服装や表情、体の動きなど細部にわたって詳しく表現されていました。

ホラー作品独特の書き方もありましたので、じっくり読んでいただきたいと思います。

 

注目して欲しい点をもう1つだけ書かせてください。

それは「グロテスクな表現」です。

これは苦手な方が多いかもしれませんね。

特に後半がグロテスクな表現が多かったです。

グロテスクな表現があるのに、読み進めたくなりました。

ホラー作品の醍醐味ですよね・・・

これが癖になってしまって、最近はホラー作品を多く読んでしまいます。

皆さんもこの感覚に陥ってしまった経験、ありませんか?

まだ、この感覚を感じたことがない人には、ぜひ感じて欲しいです。

もしかしたら、ホラー作品の虜になってしまうかもしれませんね。

でも注意してくださいね、1度虜になってしまったら、抜け出すことはできませんよ・・・

 

 

【まとめ】

 

今回は貴志祐介さんの『黒い家』を読んでみました。

めちゃくちゃ怖かった今作。

人怖をこんなに怖く描けるなんて・・・

お化けが出てこない作品の方が、個人的には怖い印象があります。

ミステリー要素もある作品でしたので、ミステリーが好きな人にもおすすめしたいと思います。

グロテスクな表現が苦手な人は、少しだけ注意してくださいね。

ホラー作品の怖さや不気味さを十二分に感じられる作品ですので、全てのホラー好きにもおすすめしたいです。



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