【読書マニアがレビュー/評価】『刑事の息子』ゆめのようの感想
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元々は読書大嫌い
本のレビュー・評価・感想を投稿しています。
○レトロな話が好きな人
○ノンフィクションが好きな人
・
今回はゆめのようさんの『刑事の息子』を読んでいこうと思います。
本作はマンガノで読めますので、ぜひ覗いてみてくださいね。
それにしても、刑事さんの息子かぁ・・・
なんだか大変そうなイメージがありますが、どのような物語が待っているのでしょうか?
気になるので、早速読んでいこうと思います。
【あらすじ】
この話は私の両親から聞いた実話です。
戦後警察に入りやがて所轄の刑事となり捜査4課の主任となった父とのエピソードです。
引用:マンガノ商品ページ
【私的満足度】
読みやすさ ★★★★★
表 現 度 ★★★★★
おもしろ度 ★★★★★
総合満足度 ★★★★★
【感想】
作画も相まってレトロな雰囲気が、めちゃくちゃ伝わってきました!
あまりレトロな話を見聞きしたことが無かったので、とても新鮮な気持ちで本作を読めました。
昔は色んな意味で、いい時代だったのかもしれませんね。
それでは私が感じたことを少し書いていこうと思います。
① 始まりは戦時中
始まりは1945年、太平洋戦争に遡ります。
「人間魚雷」の特攻隊員として、日々訓練に明け暮れていました。
ところで、皆さんは「人間魚雷」という言葉をご存知でしょうか?
特攻隊員という言葉は聞いたことがあるかもしれませんね。
「人間魚雷」とは、1人乗りの潜水艦のことを指し、敵の戦艦に向かって突撃する役割を担います。
つまり、敵に突撃して、敵と共に沈む(死ぬ)役割を担っているのが「人間魚雷」なのです。
そんな、生きて帰れない役割を担った作者の父ですが、出撃の一週間前に終戦を迎えます。
終戦後、特攻する必要がなくなった作者の父は、アメリカ軍の捕虜となってしまいます。
捕虜となってしまった父の運命やいかに・・・
捕虜となってしまった後の生活については、次の項目で少し触れますが結構エグいです。
今では考えられない生活が待っていました。
では、そのエグい生活とは?
ぜひ、次の項目を読んでみてくださいね!
② 捕虜としての生活
終戦後、アメリカ軍の捕虜となってしまった作者の父。
作者の父は激戦地の島に移送されることになります。
移送された先で作者の父は日々戦死者の死体の回収させられました。
時には、海に潜り、死体を探すこともあったんだとか。
捕虜の生活とはいえ、死体の回収作業をするなんて・・・
今の日本では、あり得ない話ですよね。
死体を回収する日々・・・
私だったら、精神がおかしくなってしまうと思います涙
生きているうちに体験したくはないですね・・・
そんな辛い日々を送っていた作者の父ですが、とある日、足に大怪我をしてしまい、日本に帰還することになりました。
大怪我したとはいえ、日本に帰って来られてとてもよかったです!
日本に帰ってきた作者の父は職を探します。
職を探した彼がなったのが「警察官」でした。
警察官になった作者の父のエピソードは、令和じゃあり得ないことばかり!?
次の項目で少し触れたいと思います。
③ 令和じゃあり得ない!?
戦後、無事に日本に帰り、警察官になった作者の父。
ここで語られるエピソードは令和じゃあり得ないエピソードばかりでした!
忖度なしで書きますが、めちゃくちゃ面白いエピソードばかりでした。
聞いたことがない話ばかりでしたので、新鮮な気持ちで読めちゃいました。
レトロな雰囲気も詳細に描写されていましたので、レトロに詳しくない私でもしっかり楽しめました。
ネタバレしない程度にエピソードをご紹介したいと思います。
ある日、体調を崩してしまった作者。
作者はとても辛い思いをしていましたが、父はなぜか背広に着替え始めました。
父がとった驚きの行動とは!?
はっきり言いますが、令和じゃあり得ません笑
令和でやってしまったら大変なことになります・・・
こういうエピソードはとても斬新なので、とても好きです!
平成、令和生まれの人たちにも、ぜひ読んでいただきたいと思います。
びっくりしすぎて、目が覚めてしまうこと間違いなしです笑
【まとめ】
今回はゆめのようさんの『刑事の息子』を読んでみました。
レトロな雰囲気がよく表現されていた本作。
波瀾万丈な作者の父の人生にも注目してほしいです。
また、令和じゃあり得ないエピソードも満載でした!
個人的にはめちゃくちゃ面白かったです笑
平成、令和生まれの人にもおすすめしたい1冊でした。
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