【読書マニアがレビュー/感想】『元彼の遺言状』遺言状から始まるミステリー!?
引用:Amazon商品ページ
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元々は読書大嫌い
本のレビュー・評価・感想を投稿しています。
○ミステリーが好きな人
○衝撃の結末が好きな人
・
今回は、新川帆立さんの『元彼の遺言状』を読んでいこうと思います。
この作品は、ずっと前から読んでみたかった作品なんですよ!
表紙もインパクトがありますよね。
キャリアウーマンのような女性も素敵です・・・
内容が気になりますので、早速読んでいこうと思います。
目次
【あらすじ】
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」。
元彼の森川栄治が残した奇妙な遺言状に導かれ、弁護士の剣持麗子は「犯人選考会」に代理人として参加することになった。
数百億円ともいわれる遺産の分け前を勝ち取るべく、麗子は自らの依頼人を犯人に仕立て上げようと奔走する。
ところが、件の遺書が保管されていた金庫が盗まれ、さらには栄治の顧問弁護士が何者かによって殺害され……。
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【私的満足度】
読みやすさ ★★★★☆
表 現 度 ★★★★★
おもしろ度 ★★★★☆
総合満足度 ★★★★☆
【感想】
じわじわ物語の確信に近づいていく感じがとても斬新でした。
久々にワクワクしながら、読書ができました笑
また、ズバズバ突き進む主人公にも注目です!
それでは私が感じたことを少し書いていこうと思います。
① 始まりは元彼の遺言状
本書は元彼の遺言状から始まります。
主人公の弁護士である剣持麗子は元彼の遺言状に導かれ、元彼の死の謎を追うことになります。
元彼はこんな遺言状を残しました。
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」
しかし、元彼の死因はインフルエンザであるとのこと。
インフルエンザで死んだのに、犯人がいるのか?
インフルエンザを移した人が犯人?
謎が謎を生んでいきます。
そもそも本当に元彼を殺した犯人はいるのか?
いたとして、犯人は何のために元彼を殺したのか?
遺言状から始まるストーリー・・・面白いですね。
遺言状がミステリーを運んでくるなんて、なんだか不思議ですね。
しかも元彼の遺言状だなんて、少し気まずいですね・・・
そして、他殺とは思えない死因。
謎が謎を生む展開!ミステリーの醍醐味です。
死因以外にもたくさんの謎がありますので、しっかり頭を整理しながら読んでいただきたいと思います。
② 怪しい犯人選考会
犯人を探すために、元彼の親族は「犯人選考会」を開催します。
3人の選考者が認めた人が、犯人となるとのこと。
そして、犯人は口外されないんだとか・・・
主人公の剣持は、依頼人の代理人として、出席することになります。
もちろん、お金のためです。
「依頼人を殺人犯に仕立て上げる」これが剣持の仕事でした。
途中までは、順調にことが進んでいましたが・・・
遺言状が中に入っている金庫が盗まれたり、元彼の顧問弁護士が殺されたりしてしまいます・・・
これらを乗り越え、依頼人を犯人に仕立て上げることができるのか?
それとも、本当の犯人を探すことになるのか?
物語の展開に、ぜひ注目していただきたいです!
それにしても、お金のためとはいえ、依頼人を犯人に仕立て上げるなんて・・・
弁護士の仕事とは正反対のことをしているので、なんだか見ていて不思議な気持ちになりますね笑
主人公の剣持のお金に対する執着が見て取れました。
ここまでお金にがめついと、見ていて清々しいです。
また、口外されないとはいえ、殺人犯になるのも嫌です・・・
お金のためとはいえ、なんだかすごく嫌です・・・
私はそこまでして巨額の富を得たくはありません!!!
もし、そのような出来事が私の周りで起きても、おとなしく細々と暮らしたいと思います笑
③ 斬新な設定
先程まで、ストーリーの概要を書いてみましたが、本作の設定って中々斬新だと思いませんか?
そもそも、元彼の遺言状から物語が始まるなんて・・・
めちゃくちゃ斬新ですよね!
旦那とかじゃなくて、”元彼”というのがポイントだと思います。
元彼の遺言状の謎を追っていくのって、少し気まずそうですよね。
私だったら、めちゃくちゃ気まずいです笑
それを気にせず突き進む剣持に注目です。
THEキャリアウーマンでズバズバ進む姿は、見ていて清々しいものでした。
仕事場にいたら、少し怖いですが、頼りになりますよね。
そんな彼女がどのように謎を解いていくのか。
他のミステリー小説の主人公たちとは、少し違うキャラクターなので、斬新な気持ちで読んでいただけると思います。
少し難解なところもありますので、1つ1つ事実を確認しながら読んでみてくださいね。
丁寧に読み進めていくことで、さらに本作を楽しめると思いますよ!
【まとめ】
今回は新川帆立さんの『元彼の遺言状』を読んでみました。
元彼の遺言状から物語が始まるという、斬新な物語でした。
THEキャリアウーマンの主人公である剣持がズバズバ進んでいく姿がとっても印象的でした。
そして、元彼は本当にインフルエンザで死んだのか?
真の犯人はいるのか?
謎が謎を生む展開にも注目です。
少し難解な部分もありましたので、読書初心者の方はじっくり読み進めてみてくださいね!
『このミステリーがすごい!』の大賞を受賞しただけあって、やっぱり面白かった・・・
みんなのレビュー
皆さんのレビューをいくつか紹介します!
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星5レビュー
・著者の方の興味深い経歴を知り、それだけでなくおもしろトークに関心を持ち、読みました。小気味良い主人公の言葉と性格に驚きながらも爽快さを感じ、読後もすっきり。暑い夏休みの読書として、楽しく読めました。
・主人公のキャラ立ち(美人、優秀、勝ち気、弁護士、金好き)の強さが痛快で、ストーリーも新鮮でスピード感あり。最後のストーリーの決着は、あぁ、そういうことだったのか、、、と想像以上の展開。主人公のキャラも最後に少しほっこりさせる。
・面白いし、手軽にストレスなく読めた。これを外れだと思う人はほとんどいないと思うので、人におすすめしやすい。
星4レビュー
・帰国子女で東大医学部に落ちたので法学部に入り弁護士となった著者による、資産家が自分を殺した犯人にほぼ全財産を渡すという遺書を遺して死ぬ…その犯人を弁護士が炙り出すストーリー👍
TVとは設定が少し違って深い。
・ドラマ化されて読んでみることにしたが、脚本のように臨場感のある文章に引き込まれた。強い女性キャラも小気味良かった。思わぬ展開に唸った。さっぱりスッキリとしてわかりやすい人物描写も読みやすい。楽しい時間をありがとう。
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元彼の遺言状 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) [ 新川 帆立 ] 価格:750円 |
新川帆立さんとは?
新川 帆立(しんかわ ほたて)は日本のミステリー作家、弁護士。
元最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士。166cm、AB型。
2020年10月、著書『元彼の遺言状』で宝島社主催第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞、翌2021年1月単行本刊行。
2021年1月より弁護士を休職し、作家業に専念している。ボストンを経てシカゴ在住。
引用:Wikipedia
新川帆立さんの他の作品
あらすじ
亡くなった町弁のクライアントを引き継ぐことになってしまった剣持麗子。都内の大手法律事務所で忙しく働くかたわら、業務の合間に一般民事の相談にも乗る羽目になり……。本名も住所も明かさず「武田信玄」と名乗る男に犯罪現場に呼び出されたり、認知症を患っているらしいおばあさんを家まで送ったら首つり死体を発見したり、深夜に次々と舞い込む難題を麗子は朝までに解決できるのか!?
引用:Amazon商品ページ
・ 倒産続きの彼女
あらすじ
倒産の危機に瀕する老舗のアパレル会社・ゴーラム商会を救うため、
弁護士の美馬玉子は先輩の剣持麗子とともに「会社を倒産に導く女」と噂される経理課の女性の身辺調査を行うことになった。
ブランド品に身を包み、身の丈に合わない生活をしている彼女は、会社の金を横領しているのではないか。
ところが調査を進 めるさなか、ゴーラム商会の「首切り部屋」と呼ばれる小部屋で本物の死体が発見され……。
引用:Amazon商品ページ
・女の国会
あらすじ
野党第一党の高月馨は窮地に追い込まれた。
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死の前日の朝沼への叱責が彼女を追い詰めたのではないかと批判が集まり、謝罪と国対副委員長の辞任を迫られてしまう。
だが、長年ライバル関係を築いてきた高月には朝沼の死がどうも解せない。
朝沼の婚約者で政界のプリンス・三好顕太郎に直談判し、共に死の真相を調べることに
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わんこたんさんの書評
わんこたんさんのブログでも本書の感想を見られますので、ぜひ、読んでみてくださいね!
10件のフィードバック
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