【レビュー/評価】『海のシンバル』久々原仁介の感想(ネタバレなし)

 

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 元々は読書大嫌い

 本のジャンルを問わずレビューしてます。

 

 ご縁がありまして、この作品を読ませていただきます!

 

 この物語には、とあるホテルマンと不思議な女子高生が登場します。

 

 ホテルマンと女子高生がどんなやりとりをするのか、、、

 

 どんな物語が待ち受けているのか、、、

 

 気になるので、早速読んでいきたいと思います!



【あらすじ】

 

 ファッションホテル「ピシナム」で働いていた磯辺は、「ピシナム」に関する取材を受けたことをきっかけに、ホテルを利用していた女子高生「R」との出来事を思い出す。

 

 Rは毎回違う風貌の男を連れ、ホテルにやってくる。

 

 そんなRをいつの間にか気にかけるようになる磯辺。

 

 磯辺とRは声を掛け合うことはなかったが、ある時をきっかけに、フロントと部屋を繋ぐ気送管ポストで手紙のやり取りをするようになる。

 

 やり取りの中で、磯辺はRの過去や孤独を知るようになる、、、

 

続きが気になる・・・



【私的満足度】

 

 読みやすさ ★★★★☆

 おもしろ度 ★★★★★

 総合満足度 ★★★★☆

 

【感想】

 

 そもそも「ファッションホテル」という単語がわからなかった私、、、

 

 そんな私でもファッションホテルについて詳しく知ることができました笑

 

 それはともかく、主人公(ホテルマン)と女子高生「R」のやりとりが面白かった!

 

 各登場人物の背景描写もしっかり描かれていました。

 

 では早速、この作品の感想を書こうと思います!



主人公(ホテルマン)について

 

 まず、主人公について

 

 主人公はスマートな考えができるホテルマンなんですよ。

 

 正直、とてもファッションホテルで働いているのが勿体無いくらいスマート。

 

 常にお客様のことを第一に考えるホテルマン!かっこいい!

 

 スマートに考える姿勢を見習いたいです・・・

 

 そんな主人公のホテルマンですが、孤独が垣間見える、そんな男性でした。

 

 主人公の孤独がどことなく伝わってくる描写がまたよかったです。

 

 そんな孤独を持っている彼だからこそ、Rを少しずつ気にかけ始めたのだと思います。

 

 共通点があると、人って惹かれ合いますよね・・・

 

 彼らもそんな感じだったんだと思います。

 

 知らぬ間に惹かれ合う様子が、鮮明に描かれていました。

 

 惹かれ合う存在って、なんだか羨ましいです!



女子高生「R」について

 

 そして、Rについて

 

 Rは毎回違う男性とホテルに通う女子高生ですが、ところどころ彼女の孤独が垣間見えていました。

 

 そんなところが、主人公である磯辺と似ているような気がしました。(あくまで私の感想です汗)

 

 出生は違えども、孤独を抱え、いつしか共鳴するようにやり取りを始める二人、、、

 

 その絡み合いがまた面白かったです!

 

 二人の個性が滲み出ていました。

 

 また、作品を読み進めていくうちに明かされていく、彼女の過去、、、

 

 あまりネタバレにならないように書きますが、震災が関係しています。

 

 あの震災です、、、

 

 震災の表現が細かく、臨場感があふれていました。

 

 まるで、そこにいるような気分になりました、、、

 

 そして、とても悲しい気持ちになりました、、、

 

 それがまた、この作品を引き立てる大きな材料となっていました。

 

 リアルな描写は感情を深く表現するために、なくてはならない存在だと思います。

 

 それが深く私に突き刺さりました、

 

 もちろん、いい意味でですよ!

 

 それと同時になんだか、とても切ない気持ちになりました、、、

 

 でも、そういう気持ちになれるのが読書の醍醐味ですよね。

 

 作品を読み進める中で、感情を揺さぶられたい人には絶対読んで欲しいです。

 

 続編がまだ公開されていないのですが、私は早く読みたいです!



【まとめ】

 

 主人公たちの孤独や被災した過去がよく表現されている作品でした。

 

 ひたすら感情を揺さぶられました。

 

 それもまたいいですよね・・・

 

 そして、リアルな描写がさらに感情を揺さぶってきました。

 

 うーむ、これは読書の醍醐味ですよね!

 

 そんな体験をしたい方には、ぜひ読んで欲しい作品となっておりました。

 

 また、主人公と女子高生のなんとも言えない関係性も良かったです。

 

 他の作品にはない関係性だったと思います。

 

 この作品独特の雰囲気が醸し出されていました。

 

 「癖になる」そんな関係性だったように思います。

 

 書籍化がされる?かもしれませんので、書籍化された場合は私も購入し、続きを読んでいきたいと思います!!!

 

 久々原さん!書籍化に向けて頑張ってください!!!

 

 

その他の書評はこちら

『護られなかった者たちへ』中山七里

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