【読書マニアがレビュー/評価】『モニタールーム』山田 悠介 の感想
引用:Amazon商品ページ
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○ミステリーが好きな人
○後味の悪い作品が好きな人
今回は、山田悠介さんの『モニタールーム』を読んでいこうと思います!
山田悠介さんといえば『リアル鬼ごっこ』のイメージがあります。
リアル鬼ごっこは結構残酷な物語だったのを覚えています。
果たして、今回の『モニタールーム』はどんな物語が待ち受けているのか!?
気になるので、早速読んでいきたいと思います!
【登場人物】
・徳井正也
本作の主人公。22歳。植物状態になってしまった妹の入院費用を賄うために、モニタールームで監視をしている。
・秋本工作
徳井が勤める高尾刑務所の看守長。七福神の恵比須様を思い浮かべるような容姿をしている。
・豊田聖子
44歳。徳井が監視する受刑者。約15年前に殺人事件を起こした。
・セイおじさん
ミン村で暮らしている子供たちの育ての親。子供たちに慕われている。穏やかで優しい雰囲気がある老人。
・アリサ
14歳。ミン村唯一の女の子。料理が得意で気遣いができて、思いやりのある性格。大人で落ち着いている。
・ダイチ
14歳。正義感が強く、皆に頼られている。一番勉強ができ、特に計算が得意。学級委員的な存在。
・ヒカル
14歳。気弱な性格。誕生日にもらった犬のシロを特に可愛がっており、常にシロと一緒に行動している。
・ゲンキ
14歳。ムードメーカー。やんちゃで気性が荒いが、本当は心優しい性格。運動神経が抜群で体力には自信があるため、よく力仕事を任されている。アリサに想いを抱いている。
引用:wikipedia
【あらすじ】
【月給100万円】という高給の就職先を見つけた徳井正也。
しかも刑務所地下の部屋でモニターを見るだけだという楽な仕事だ。
そしてモニターをのぞき込んだ徳井が見たものとは、無数の地雷が埋められた村に住む少年少女だった!
とある事がきっかけで、少年少女たちは地雷地帯を抜けることを決心する。
果たして、少年少女たちは地雷地帯を抜ける事ができるのか?
そして、少年少女たちをモニターする目的とは?
【私的満足度】
読みやすさ ★★★★★
表 現 度 ★★★★☆
おもしろ度 ★★★★★
総合満足度 ★★★★☆
【感想】
いい意味で山田悠介さんの世界観が全開の作品でした!
面白かった・・・けど後味が・・・
それでは、読んだ後の感想を書いていきたいと思います!
① 正義感の強い主人公
この物語の主人公の徳井はとにかく正義感が強いです。
「悪を憎み、弱気を助ける」そんな感じの人間です。
それがまた、この物語を深くしていました。
あまり書くとネタバレになるので書きませんが、モニター上では非人道的な事が行われます。
それをみた徳井は激怒します。
モニターを壊してしまうほどに・・・
激怒した徳井はどのような行動に出るのか?
はたまた、何もしないのか?
そんな徳井の葛藤がよく描かれていました。
悩み、怒り、悲しみ、、、
そんな感情が渦巻く徳井・・・
最終的に徳井はどうなるのか?
真相を知りたい人は、ぜひこの作品を読んでみてください!
② 少年少女たちの葛藤
この物語には、とある村に住む15歳の少年少女たちが登場します。
男3、女1の計4名が登場します。
彼らは、とある事がきっかけで、少ない食料を持ち、地雷地帯を抜けることを決心します。
地雷地帯を抜けようとする過程が、とてもリアルに描かれていました。
地雷地帯には何もなく、砂漠のような場所となっていました。
そして、暑い・・・
食料も少ない・・・
そんな限界の中での彼らの葛藤が人間味があり、とても好きです。
仲間のためを思い行動するのか、それとも・・・
良くも悪くも人間味が全開の物語となっていました。
これも山田悠介ワールドなんでしょうね・・・
③ 明らかになる真相
それにしても、モニターを見るだけで100万円もらえる仕事って、なんだか怪しくないですか?
なぜ、モニターを見るだけで100万円がもらえるのか?
なぜ、少年少女をモニターする必要があるのか?
なぜ、少年少女は地雷に囲まれた村にいるのか?
序盤から気になることばかりです・・・
でも、徐々にその理由が明らかになっていきます。
明らかになるにつれて、徳井は良心と葛藤します。
そして、最後に待ち受ける衝撃の真実とは・・・?
真相が気になりすぎて、読む手が止まりませんでした・・・
そして、気がついたら読み終わっていました・・・
それくらいスラスラ読めるし、面白い!
みなさんにも、この衝撃の事実を目の当たりにしてほしい!
真相が気になる方は、ぜひこの作品を読んでみてくださいね!
④ 読後の後味
山田悠介さんの作品の醍醐味といえば、読後の後味だと思います。
後味は・・・よくはないですよね・・・
必ずしもいい後味とならない作品。
綺麗事じゃ終わらない作品。
そんな作品があってもいいですよね。
そして、読後の後味がクセになる・・・
それが山田さんの作品の魅力なんです!
なんともいえない後味・・・
この衝撃と虚無感を味わってみてください!
きっと、他の作品じゃ体験できないと思います。
山田悠介ワールドをご堪能あれ!!!
【まとめ】
今回は山田悠介さんの『モニタールーム』を読んでみました!
山田悠介ワールド全開のこの作品。
ストーリーも面白く、読後の後味もなんともいえない・・・
真相を早く知りたくて、読む手が止まりませんでした!
読後の後味をみなさんにも味わってほしい・・・
衝撃の展開も待っていますので、ぜひ、読んでみてくださいね!
みんなのレビュー
皆さんのレビューも紹介します!
星5
・この本は、モニターで監視をつずければ100万円を手にすることができるといったことから始まり、最後は、とても感動深い内容のはなしでした。
・期待したい。全体的に大きな話が完結するような感じだと思う。私は山田悠介さんの本が好きです。近未来でありながら必ずしも未来がこうならないと断言できない所の設定が素晴らしいと思う。ダスト法001条にも似ているがこういう話は個人的に好きである。この話の中だけではなく未来の日本等色々と想像を膨らませられる。もしかしたら近未来の日本はこういう現状になっているかもしれない…誰が絶対にこのようにならないと言えるだろうか。。。山田悠介さんの想像力はすごいものを感じる。
・確かに後味は悪いかも知れません。私はこれだけで満足できましたが、友人によればほかの作品と最後に出てくる人物が同一人物らしく、あまり後味が良くないと言っていました。でも私はあまり気にせずに読めたので、これだけでも十分読めます。作品は悪くないです。私はむしろ良いと感じました。これは、口で伝えられる良さではないです。
星4
・4人の子供達が国によって地雷が100万個埋設された村に送り込まれ脱走するという設定です。
詳細は読んで確かめて欲しいのですが、救いがなく正直後味はあまりよくありません。
しかし、私は何でもハッピーエンドにすればいいとは思っていませんので、こういう結末も悪くないと思います。
性的な場面がありましたが、グロテスクな表現は比較的少なく子供でも読める作品ではないかと。
引用:Amazon商品ページ
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山田悠介さんの他の作品
・Xゲーム
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あらすじ
郵便局に勤務する小久保英明は、小学校の同窓会で蕪木毬子の名前を聞き嫌な記憶を思い出す。
10年前クラスで流行っていた『×ゲーム』。
くじを引かせてそのくじに書かれた罰ゲームを行わせるという遊びだったが、実際は蕪木毬子へのいじめのための遊びであった。
さえない容姿で性格も暗かった蕪木毬子。
英明は×ゲームにより毬子への“マジ告白”をする羽目になったのだ。
そして10年後の今、告白を信じ込み英明のストーカーとなった蕪木毬子が現れた。
毬子はかつての担任教師やクラスメイトをいじめの復讐として惨殺する。
さらに、毬子は英明の恋人の明神理香子に嫉妬して理香子を拉致してくじを引かせる。
『×ゲーム』である。さらに、毬子は英明にもくじを引かせるのだ。
・親指さがし
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あらすじ
「ねえ、親指さがしって知ってる?」
由美が聞きつけてきた噂話をもとに、遊び半分で死のゲームを始めた武たち5人の小学生は、女性のバラバラ殺人事件に端を発した呪いの渦に巻き込まれる
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・俺の残機を投下します
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あらすじ
2030年、横浜。
家族を捨てて、世界一のプロゲーマーを目指す一輝。
それでも最近は成績が振るわず、徐々に心も荒んでいく。
そんなとき、悩める一輝の前に謎の三人組が現れた。
当初、不審に思い避けていた一輝だったが、彼らの命を賭けた切実な想いが、少しずつ一輝の凍った心を溶かしていく。
元妻の結衣や一人息子の晴輝との絆を取り戻し、eスポーツワールドカップ・格ゲー部門で奇跡の快進撃を見せるのだが……
そこに待ち受けていた最大の危機。
はたして一輝は愛する人たちを守ることができるのか?
そして最後に選んだ一輝の答えとは・・・
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